相続税対策を始めよう 2

相続財産額と基礎控除額を把握しよう

相続税が課税されるのかどうかを判断する前提として、どんなものが相続財産になるのかを理解する必要があります。

相続財産とは、金銭に換算できる財産で相続税のかかる財産のことをいいます。
代表的なものとしては、現金・預貯金・有価証券・不動産・借地権などがあります。
相続財産の中でこれらはプラスの財産となります。

また、借金などの債務も相続財産になります。こちらはマイナスの財産となります。
このプラスの相続財産からマイナスの相続財産を引いたものが相続税のかかる相続財産額となります。

そして、相続税のかかる相続財産額が相続税の基礎控除額以下ならば、相続税はかかりません。
したがって、相続税のかかる相続財産額と相続税の基礎控除額の2つの金額が算出できれば、相続税がかかるかどうかの簡易的な判定ができます

だれが法定相続人になるのか

相続税の基礎控除額は、法定相続人の数で決定します。
基礎控除額=5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
したがって、法定相続人の数を正確に把握することにより基礎控除額が決定します。

ここでは、複雑な家族関係の場合の法定相続人についてご説明いたします。

                    一般的な法定相続人の順位と範囲はこちら

(養子)

養子は、養子縁組の日から実子と同じ身分になるので法定相続人になります。
ただし、税務上法定相続人になれる養子の数には制限があります。
    ・実子がいる場合・・・・・1人まで
    ・実子がいない場合・・・2人まで

養子で注意すべき点は、配偶者に連れ子がいる場合です。
配偶者の連れ子は、養子縁組をしない限り法定相続人にはなりません。
たとえば、子供CさんのいるBさんがAさんと婚姻した場合、それだけではCさんはAさんの法定相続人にはなりません。法定相続人になるには、AさんとCさんの間で養子縁組をする必要があります。

(内縁の妻や夫)

内縁の妻や夫は、お互いに法定相続人にはなりません。

(法律上の婚姻関係にない男女間の子)

認知をしている場合・・・法定相続人となる。
認知をしていない場合・・法定相続人とならない。

(胎児)

胎児は、すでに生まれたものとみなしますので、法定相続人になります。
 相続税法での取扱いは、少し煩雑なのですが、結論的には、相続税の申告書提出の時までに生まれているか、申告書提出の時は胎児であったが、その後生まれてきた場合には、基礎控除額算出の法定相続人の人数に算入することができます。

基礎控除額を計算しよう

上記のような知識を前提に、戸籍等を調査して正確な法定相続人の数を把握してください。
この法定相続人の人数に基づいて相続税の基礎控除額を算出することが、相続税がかかるのかどうかを判定する最初のステップとなります。

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